デートDV防止のために 「SDGsから考えるデートDV」レポート

 デートDV防止全国ネットワークがオンラインシンポジウム「SDGsから考えるデートDV」を6月14日(日)に開催した。シンポジウムの中で本学のサークルSpeak Up Sophia(以下SUS)も紹介された。

 最初にGender Action Platform理事の大崎麻子さんが講演を行った。大崎さんはSDGsに注目し、「SDGsは従前のMDGsに比べ目標がより包括的になり、先進国も含め世界全体で達成すべき目標になった」と話した。また国際的な場でジェンダー平等がどのように捉えられていたかを説明した。大崎さんは1995年の北京宣言及び行動綱領やMDGsとの違いとして、SDGsが「女性」とは別に「ガールズ」と明記していることに注目した。性搾取や性暴力に対して脆弱であり、男女の関係性のあり方を含むあらゆるジェンダー規範を身に着けていく思春期の「ガールズ」のエンパワメントを意識したものだ。また、世界各国でのデートDV防止活動にがジェンダー平等社会の実現に向けた取組みと連動して行われていると指摘し、事例を紹介した。

 トークセッション「SDGsのジェンダー主流化とデートDV予防教育」では、デートDV防止全国ネットワーク代表理事の山口のり子さんをコーディネーターに迎え、大崎さん、NPOピーチハウスの志堅原郁子さん、SUS共同代表の蔵内靖恵さん(総グ5)がパネリストとして登壇した。

 山口さんによるとDVはジェンダーが基でおこる暴力で、社会構造から生み出される問題。人々のもつ「ジェンダー規範」が親密な関係に上下関係や主従関係をもたらすことが要因の一つであることを、子どもたちだけでなく、大人や地域社会にも伝える努力が必要。学生団体の活動は若者によるデートDV防止活動だと期待している。DVのないジェンダー平等の社会作りにSDGsが役立つとのことだった。

 蔵内さんは学習には知識を得ることと、日常生活に反映させることとの2段階があるとした。2段階目が上手くいかない例が多い原因として、対等な関係性のロールモデルが少なく、想像がついていない人が多いことを挙げた。DVはコミュニケーションの問題と地続きにあるという実感を与えるようなプログラムの作成やロールモデルの提示を課題とした。

 志堅原さんは、性的多様性を受け入れている高校生が自身の恋愛関係においては古いジェンダー観に捉われる事例を挙げた。また当事者間ではなかなか気づけない「下手にでる暴力」や、同性愛者間でも「男性役」「女性役」が生まれ暴力が正当化されたり、男性の被害者が保護されにくいという現状を紹介した。公教育でDV防止講座を行うことが理想だと語った。

(清末吉紀)